赤道から約30度の地点に位置するタイは、熱帯モンスーン気候に属しており、季節を大まかにわけると、雨期(5月中旬〜10月)、乾期(10月〜2月)、暑期(2月中旬〜5月)の3つの季節にわけられる。国土は南北の距離が最も長い部分で1860km。南北の緯度の差が16度あるため、同じ熱帯でも地方により様々な変化が見られる。日本では味わえない季節を感じながら旅に出よう。
雨や曇りの日が多くなる。しかし、日本の梅雨のようにダラダラと雨が降り続くわけではなく、バケツをひっくり返したかのようなスコールが、1日に数回降る程度。雨期が終わりに近づいてくると、連日雨が降り続くことも。
雨が少なく、気温もそれほど上がらないため、1年の中で最も過ごしやすい。12月あたりは朝晩冷え込むこともあり、長袖が必要なことも。ただし、南部のタイ湾側ではこの季節が最も降水量が多くなるので注意。
雨は少ないが、気温が最も上昇する季節。日中の気温は30〜40度。バンコクなどでは40度を超えることも多く、夜になっても気温がなかなか下がらない。タイでは4月が真夏にあたる。日中は熱射病に注意が必要。
山岳地帯が多く、比較的涼しい。雨期と乾期の差がはっきりしており、8〜9月は毎日雨が降る。乾期の平均気温は約23℃で、山間部では冷え込みが激しい。この時期、早朝には10℃を下回ることもある。
「イサーン」と呼ばれるこの地域は、降水があっても保水力がなく、乾燥し土地に塩分を含んでいることなどから“不毛の土地”と呼ばれている。基本的に他の地方に比べて雨量が少なく、農作物が育ちにくい。
チャオプラヤー川の恵みでタイの中で最も肥沃な大地を持つ地域。米の二毛作を始め、様々な作物が栽培されている。1年を通じて降水量が高く、そのおかげか、美しい自然が多く残っている地域だ。
(中央平野部)
タイの人口の4分の1が密集していると言われているバンコク。都市部のせいか、他の地域よりも気温上昇が激しく、4月の平均気温は30度、40度を超えることもしばしば。また、スコールの後には街が冠水することも…。
プーケットやサムイ島など、ビーチ・リゾートが多い南部。4〜5月は最も暑く、9〜10月は降水量が多く湿度も高い。心地良い晴天が続き、平均気温も24〜30度と穏やかな11〜3月がベストシーズンになる。