スコータイ・バンコクはその名のとおり、13世紀を中心に栄えたタイ最初の王朝国家スコータイをイメージして造られたバンコク有数の高級ホテルだ。
コンセプトは徹底していて、本館および別館は当時の宮殿を模して建てられ、ロビーはその内部をモチーフにデザインされている。客室へと続く廊下は回廊を再現したものだし、池の中央に浮かぶ仏塔はまるで本当に遺跡から運ばれてきたかのようにリアル。館内の明かりはすべて間接照明となっており、このホテルに満ちる重厚な暗さはラームカムヘン王在位時の王宮内部そのままなのだ。
その一方でプールは25メートルの長方形プールで実用的な面も持ち合わせているが、これは利用者に思いきり泳いでもらうためのもの。雰囲気優先で水遊び程度にしか使えないリゾート系ホテルとは一線を画している。
レストランの数は少ないがいずれもグルメの間で評判が高い。セラドン焼きのタイルをふんだんに使ったタイ料理店「セラドン」はホテル内レストランにしては辛く刺激的で人気があり、プールサイドのイタリア料理店「ラ・スコラ」はバンコクで1、2を競う味で有名で、中央のオープンキッチンでは料理が作り出される過程が目の当たりにでき、ピザは専用の釜で焼いて出す本格派。リゾットで使われるキノコ類はシェフがカウンター内で栽培しているなど、すべてに神経が行き届いている。
新たなビジネスの中心地サートーン通りに面しているが、建物はすべて奥まったところに建てられているので騒音とはまったく無縁。スコータイ・バンコクは大人の楽しみを与えてくれる格の違いを感じるホテルだ。