13世紀に誕生したスコータイは、タイ族最初の王朝国家と考えられている。アンコール・ワットを中心とし、東南アジアを広範囲に支配したクメール王朝の没落に乗じて勃興し、現在のタイ中央部にあたる広いエリアを約300年の長きにわたって統治した。 王朝は7代続いたが、もっとも有名なのは現代でも深い敬意を持たれている第3代のラームカムヘン大王の時代だ。同王の時代がスコータイの最盛期で、彼が作ったとされる碑文に彫り込まれた一文「水に魚あり田に米あり」は、タイ国の豊穣さを表す名文として現在でもあちこちで引用されている。 やがて王朝は衰退し、南のアユタヤー王朝に吸収されてしまったが、タイという国が正式にスタートした場所として、スコータイはいまもタイ国民にとって最重要の聖地のひとつになっている。
今回の宿泊は、この遺跡をイメージしてデザインされたリゾートホテル、スコータイ・ヘリテージ・リゾートだ。 赤いレンガが多用された外装は、遺跡を見慣れた目には違和感がない。中は一転して高級感があり、サービスもきめが細かい。周囲は静かで雰囲気もよく、長く滞在すればするほど、かつてこの地を治めた王族たちの気分が味わえるだろう。
*遺跡公園西側は若干の危険が残るエリアでもある。このエリアの観光に関する注意はP.24の「ジャアク商会のガヤガヤタイランド」で。