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青い空、白い砂、青い海。すべてが完璧だ。

集団結婚式で有名なカイ島の“恋人たちの門”。

タイで最初の海洋国立公園
タイの最南部、アンダマン海に浮かぶタルタオ島を中心とする諸島一帯は、国立公園に指定されている。ここは1974年に認定された、タイで最初の海洋国立公園だ。
  エリアはサトゥン県西側の海の向こうで、陸と海で隣のマレーシアと国境を接している。一般に向けて開放されているのは乾期にあたる11月から5月までの間だけで、それ以外は船も出ていない。
  船はパークバーラーのタム・マラング港から出ている。マレーシアはすぐそこで、週末や連休は大勢の観光客がタイを目指してやってくるという。
住人のいない島
この海洋国立公園内には合計で51の島がある。港を出て最初に目に付く島は、この中で最も大きいタルタオ島だ。ここには公園の管理事務所や水上警察など政府関係の施設がたくさんあるが、宿泊できるのは公営の宿泊所のみ。パークバーラーにある国立公園事務所で申し込めば宿泊可能だ。
  このタルタオはかつて刑務所があった島。現在でも公園の管理職員以外は誰も住んでいない無人島で、なるほどここまで流されてしまったら、そう簡単には脱獄はできない。ただし、非常に環境がよく過ごしやすい場所なので、意外と居心地がよかったのではとも思ってしまう。もっともそれは乾期だけで、雨期は悪天候と暴風に苦しめられるはずだ。
想像以上ににぎやかな島
タルタオ島を出てさらに西に進むと、観光用に開発された島々が見えてくる。人気が高まっているのはアダン島の先にあるリペ島で、それほど大きくはないが、すでに数多くのリゾートホテルやバンガローが建ち並び、かなりの観光地となっている。もっとも大きなビーチは「パタヤビーチ」と呼ばれ、将来があやうい感じもするが、立派なウォーキングストリートも造られ、繁華街のにぎわいはピピ島並みだ。
  こんな南の果ての島にこれほど開発された場所があることに驚いたが、海をはさんだすぐそこにリゾート観光地として名高いマレーシア領ランカウイ島がある。人と物資の流れは思った以上に豊かで活発なのだろう。
  リペ島の周辺の海はダイビングの名所だが、島に上がっても見どころはたくさんある。白砂が美しい無人島、奇妙な岩に覆われた岬、合同結婚式が行われる“愛の門”を持つカイ島など、立ち寄るべき場所は限りない。もしここまで行くならば、少なくとも3日以上の休暇を取って、じっくりとこの海と島々を楽しんでみたい。

タルタオ海洋国立公園
県名 サトゥン
行き方
バンコクからサトゥンへは、バスなら南バスターミナル(サーイ・ターイ)から直行便が出ている。
空路で行く場合はスワンナプーム国際空港からハート・ヤイに行き、そこからバスで西に移動する。
タルタオ海洋国立公園の島々へ行く船はサトゥンのパークバーラーから出ている。
マレーシアからはタム・マラングの港を経由して行くこともできる。

*内容については取材当時のデータとなりますのでご了承ください。